【不動産売買】電子契約で印紙税が0円に!?初期費用削減の仕組みとメリット・デメリットを徹底解説

ケン・トラストからのお知らせ 2025/12/15

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【不動産売買】電子契約で印紙税が0円に!?初期費用削減の仕組みとメリット・デメリットを徹底解説

不動産の購入や売却において、意外と重くのしかかってくるもの。
それが「印紙税」です。
仲介手数料や登記費用と並んで、必ず支払わなければならない「印紙税」ですが、実は「電子契約」に切り替えるだけで「0円」になることをご存じでしょうか?

今回は、不動産売買契約書における「印紙税」と「電子契約」の関係性を紐解き、契約金額ごとにどれくらいのコスト削減になるのか、そして導入のメリット・デメリットについて詳しく解説します。

 

なぜ電子契約だと印紙税がかからないのか?

最初に、根本的な疑問である「なぜ紙の売買契約書だと印紙税がかかり、電子契約による売買契約書だとタダなのか」について解説します。
印紙税法では、課税対象となる文書を作成した際に印紙税を納める義務が発生します。
しかし、この法律で定められている「文書」とはあくまで「紙の書面」についてを指していると解釈されています。
国税庁の見解や国会答弁においても、「電磁的記録(PDF等のデータ)により作成されたもの」は文書に含まれないとされており、たとえ契約内容が紙と同じであっても、電子データで契約を締結する限り、印紙税は課税されないのです。

 

どれくらいコストを削減できる?(印紙税額一覧)

では、具体的にどれくらいコストカットのメリットがあるのでしょうか。
不動産売買契約書では、記載されている契約金額によって印紙税額が変動します。
また、現在は租税特別措置法により「軽減税率」が適用されています。(※2024年4月時点の情報に基づき、2027年3月31日までの軽減税率を記載)。
以下の表は、紙の契約書で発生する印紙代をまとめたものです。

契約金額(物件価格) 紙の契約書(印紙税額) 電子契約(コスト) 削減額
100万円超 〜 500万円以下 1,000円 0円 1,000円
500万円超 〜 1,000万円以下 5,000円 0円 5,000円
1,000万円超 〜 5,000万円以下 10,000円 0円 10,000円
5,000万円超 〜 1億円以下 30,000円 0円 30,000円
1億円超 〜 5億円以下 60,000円 0円 60,000円
5億円超 〜 10億円以下 160,000円 0円 160,000円
10億円超 〜 50億円以下 320,000円 0円 320,000円

 

例えば、6000万円の中古マンションを購入する場合、紙の契約書であれば3万円の収入印紙が必要です。
マンションを購入したならば、やはりお祝いで少し奮発して外食したいものですよね。
3万円が浮けば、その軍資金に充当することができます。

さらに、例えば1棟ものの収益物件(2億円)を購入する場合、紙の売買契約書ならば6万円もの印紙代がかかりますが、それもタダ。
1棟ものの収益物件ですから、利益は大事です。
6万円も浮かすことができるのは魅力的ですよね。

 

印紙税だけじゃない!電子契約の3つのメリット

コスト削減以外にも、不動産売買取引を電子契約にて行うことにはメリットがあります。

1.契約業務の手間削減

従来の書面による契約では、以下のような手順が必要でした。
①製本(袋とじ)
②署名・捺印
③対面での受け渡し
④相手方の署名・捺印

電子契約であれば、クラウド上で契約書をアップロードし、メールで通知を送るだけで完了します。
さらに事前の重要事項説明も電子交付が可能ですから、日程調整を行う必要もなくさらには遠方の物件を購入する場合、売主・買主が離れた場所に住んでいる場合でも移動コストを節約することができます。

2.書類の保管スペースと紛失リスク回避

不動産取引では、売買契約書以外にも重要事項説明書、媒介契約書などの書類が多数あります。
これらを紙で保管するにはスペースを確保する必要があります。
もし、書類をどこにしまったか忘れた、大掃除の際に間違えて捨ててしまったとなれば大変です。
もし売却をする際に売買契約書がない場合、譲渡税で大きな不利益を被る可能性もあります。
しかし、電子契約ならば、電子データがクラウド上で保管されるため、物理的スペースは不要・紛失リスクも大幅に削減することができます。

3.コンプライアンス強化(改ざん防止)

「電子データって本当に安全?」と不安に思われる方も多いと思います。
現在の電子契約では「電子署名」と「タイムスタンプ」という技術が使用されています。
この技術により「誰が」「いつ」「何を」契約したのかが厳密に記録され、契約後の改ざんを技術的に検知することが出来る仕組みとなっております。
実は、物理的に書き換えが可能な紙の契約書よりも証拠能力としての信頼性は高いと言われています。

 

知っておくべきデメリットと注意点

一見良いことばかりに見える電子契約ですが、いくつかのハードルも存在します。

1.相手方の承認が必要

これが、最大のハードルです。
電子契約を行うには、売主買主(および仲介業者全員の合意が必要となります。
例えば、買主が電子契約を希望しても売主が「書面での契約をしたい」という場合や、仲介業者が電子契約に対応していない場合は電子契約を行うことはできません。
相手方に拒否されれば、従来どおり書面での契約となります。

2.契約書以外の書類の発生

売買契約書や重要事項説明書などを電子契約にすることが出来ても、銀行との金銭消費貸借契約(住宅ローン)や、司法書士への委任状など一部の書類はまだ電子契約に対応しておらず、実印等を求められるケースもあります。
「どうせ実印がいるなら全部書面でいいや」となるケースもゼロではありません。

3.メールアドレスの準備

基本的なことですが、契約当事者がメールアドレスを持っている必要があります。
もし、メールアドレスを持っていなかった場合、用意をする必要があり面倒になって書面での取り交わしになる可能性もあります。

 

まとめ:普及途上だからこそ「業者選び」がカギになる

ここまで電子契約による印紙税削減や電子契約による効率化のメリットをお伝えしましたが、実情として不動産業全体での普及率はまだまだ発展途上です。
大手不動産業者や一部の不動産業者では導入が進んでいますが、まだまだ導入していない不動産業者が多いのが実情です。
その多くの理由が「書面での契約書で十分」 「顧客から求められていない」という理由です。
そのため、「今の時代だから電子契約できるはず」と安易に想定して話を進めるのは禁物です。
もし印紙代の節約を強く求めるのならば、物件を探し始める「仲介業者の選定」の段階で電子契約に対応しているのかどうか必ず確認するようにしましょう。
契約直前になって「うちは対応しておりません」と言われて落胆しないよう、事前の確認と希望する進め方に寄り添ってくれるパートナー(仲介業者)選びが賢い不動産取引の第一歩です。

監修者情報

有限会社ケン・トラスト代表/権 光哲

有限会社ケン・
トラスト代表権 光哲

横浜を拠点に20年以上の実績を持つ不動産会社、有限会社ケン・トラストの代表。
飲食店ビルオーナーとしての自分自身の経験を活かし、不動産業界のさまざまな問題解決に対応。
ビルの売却をはじめ、賃貸や投資など、不動産に関するお客様のお悩みを解決している。

公益社団法人神奈川県宅地建物取引業協会 所属

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